【経産省】内定者に聞く!官庁訪問のリアル
1. はじめに
前回に引き続き、2021年度内定者に聞く官庁訪問のリアルをお届けしています。
第1回では厚生労働省についてまとめましたが、今回は経済産業省の内定者の方からお話を伺いました。
実は官庁訪問は、省庁によって傾向が異なります。
志望する省庁の特徴を把握することで、官庁訪問対策の質がぐんと上がります。
今までの記事と合わせて読んでいただくことで、省庁ごとの色の違いをより感じていただけるかと思います。
※2020年度の事前面談会・官庁訪問の内容を基に執筆しております。
※年度によって、選考方法は異なる場合があります。
※あくまでも個人の体験記であり、全ての方の官庁訪問が同じように進むわけではありません。
※全省庁に共通する基本的な官庁訪問の形式についてはコチラから👇
官庁訪問の各面接の違いについてはコチラから👇
目次
1.入口面接
2.人事面接
3.原課訪問
4.グループディスカッション
5.出口面接
6.成功談・失敗談
最後に
1.入口面接
経済産業省の入口面接では、学生それぞれに20代後半から30代前半くらいの職員さんがメンターとして配属されます。
メンターとは、官庁訪問期間中の面談のセッティングをしてくださり、時には相談相手にもなってくださる方のことです。官庁訪問中は、この職員さんと二人三脚で進んでいくことになります。
入口面接はそのメンターさんとの顔合わせの意味も大きいですが、官庁訪問でどの政策分野、どんな職員に話を聞きたいかについても確認されます。
2.人事面接
⏰15分程度(1クール目)、1時間程度(2クール目)
人事面接は、1クール目と2クール目で性質が異なります。相手は、それぞれ事務系・技術系を担当されている40代の秘書課の方でした。1クール目では志望動機の簡単な確認をされ、2クール目では志望動機やバイト経験など、民間就活と同じようなオーソドックスな内容を中心に質問されます。
ただし、経済産業省の所轄している政策の中で、何に興味があるのか聞かれることもあります。
その場合、自分が考えるその政策の意義や、もし自分が担当者だったらどう改善するかなど、深堀りされたそうです。どちらにしても、ここでは政策に関する細かい知識が問われるわけではありません。
内定者によると、がっつり評価をされているわけではないと感じたそうですが、ここで志望度が高いことをきちんと伝えることが重要でしょう。
3.原課訪問
⏰1時間以上、2~3回/日
原課訪問では、経産省側に入口面接などで事前に伝えていた、志望者の興味分野に関わる職員と面接をすることが多いです。こちらにおいても、政策に関する細かい知識を問われるというよりは、その政策に興味を持っているかどうかが問われます。また、自分の意見を持ち、明確に相手に伝えることが重要です。
面接の形式は担当する職員によりますが、
-職員から講義形式で政策の説明→逆質問
-30年後の日本についてのディスカッション
-面接中に話したい話題を志望者に聞く
などの形式があったそうです。
4.グループディスカッション
経済産業省の官庁訪問にはグループディスカッションがあります。
約6人で1時間ほど話し合うもので、テーマはエネルギーから、少子高齢化社会のデザインまで多岐にわたります。試験官として、各グループに職員が1名配属されますが、あまり評価されている感じはしません。リラックスして望むのがいいでしょう。
ただし合否ライン上にいる学生は、このグループディスカッションで最終審査がされているとの噂もあります。
5.出口面接
1日を通じて評価が決まっているので、ここではその日の評価を伝えられるだけです。
ここで次のタームに呼んでいただくことが、選考通過の条件となります。ちなみに、「あなたは極めて高い評価です。」「面接はここで終わりです。(=次のクールはありません)」 などがあります。
6.成功談・失敗談
官庁訪問では、複数の職員さんと対話するため、事前に準備すべきこととしては、下記のものがあります。
①なんで経産省に入りたいのか(自分の軸を決める)
②関心のある政策分野
③ぱっと聞いて分かるくらいの志望動機
これらの準備をしておくことが、成功に繋がるでしょう。
さらに、説明会で話を伺ったことのある職員の方の、名前・部署名を覚えておくと便利です。
原課訪問の際に職員さんに聞かれることも多く、「あ~〇〇課の△△さんのお話を聞いたんだ。どうだった?」などど、話を始めるきっかけになることがあります。
最後に
霞が関の旗振り役である経済産業省では、政策の細かい知識よりも、なぜその分野に興味があるのか、そしてもし自分が政策を動かすならどうするのか、というビジョンが問われている印象ですね。
経産省への官庁訪問の参考になりましたでしょうか?
今後の投稿も読んでいただければ省庁ごとの違いがより分かりやすくなりますので、どうぞお楽しみに。
繰り返しになりますが、あくまでも体験談ですので、鵜呑みにせず、ご自身が必要だと感じた情報をを参考にしていただければと思います。
次回は、大学入試共通テストで話題になった文部科学省ついてお届けします!