【文科省】内定者に聞く!官庁訪問のリアル
1. はじめに
実は官庁訪問は、省庁によって傾向が異なります。
そして志望する省庁の特徴を把握することで、官庁訪問対策の質をぐんと高めることができます。
×KASUMIでは、各省庁の2020年度内定者の方々を対象として官庁訪問のインタビューを行いました。
第3回は文部科学省についてまとめています。
今までの記事と合わせて読んでいただくことで、省庁ごとの色の違いをより感じていただけるかと思います。
※2020年度の事前面談会・官庁訪問の内容を基に執筆しております。
※年度によって、選考方法は異なる場合があります。
※あくまでも個人の体験記であり、全ての方の官庁訪問が同じように進むわけではありません。
※全省庁に共通する基本的な官庁訪問の形式についてはコチラから👇
官庁訪問の各面接の違いについてはコチラから👇
目次
1.入口面接
2.集団面接
3.人事面接
4.原課訪問
5.出口面接
6.成功談・失敗談
最後に
1.入口面接
文科省の入口面接は、1日の始めに行われます。担当の方から1日の予定の簡単な説明を受け、次に詳しく聞きたい業務や、興味のある政策分野を聞かれます。具体的に政策についての意見を述べたり、説明をすることはないので、形式的なものと言えるでしょう。
また、その後の原課訪問は、この入口面接での回答を参考にセッティングされています。そのため、評価には直結しないものの、官庁訪問の充実度を左右する面接だと言えます。
ちなみに、文科省の入口面接では、メンターがつく学生とつかない学生がいます。内定者の中にはメンターがついた人も、つかなかった人もどちらもいます。したがって、メンターがつかなかったからと言って、選考に通らないというわけではありません。
なお、メンターとは、官庁訪問期間中の面談のセッティングをしてくださったり、時には相談相手にもなってくださる職員さんのことです。官庁訪問中は、この方と二人三脚で進んでいくことになります。
2.集団面接
文科省の官庁訪問では、集団面接があります。第1クールの1日目に、2回ほど行われます。しかし、集団面接は志望者全員が通過するプロセスではないと言われています。集団面接を受けずに、人事面接や原課訪問に進まれた方もいます。
面接の形式は、面接官2人に対して学生4人でした。内容は出されたお題に対して回答する、ケース面接のようなものです。
例えば、「日本の教育をよくするためには。」「日本の大学の論文数を増やすためには。」などがあります。
※年度によって、選考方法は異なる場合があります。
3.人事面接
⏰45分〜1時間弱、第1クールに1回
人事面接の面接官は、入口面接と同じ方です。しかし、入口面接のような形式的なものではなく、本格的な面接が行われます。
面接官には、志望動機や、学生時代に力を入れたことなどを聞かれます。また、文科省でなにをしたいか、どんな分野に興味があるか、なども頻出質問です。
文科省には、所管分野が4つ(教育、スポーツ、科学技術、文化)あるという特徴があります。しかし、文科省の人事面接ではその中でも、教育に対する考えを深掘りされることが多くあります。
政策についての細かい知識を聞かれることは少ないですが、幅広い分野から出される質問への対処力が重要です。
4.原課訪問
⏰30~40分、第2クールに5回
原課訪問は、自己紹介→ガクチカ→関心分野→業務説明→逆質問という流れで進行します。業務説明の長さは面接官の職員の方によって異なります。
面接官は、自身の関心分野以外を担当する職員さんになることもあります。さらに、そうした分野でも、踏み込んだ議論を求められることもあります。
例えば、教育分野への関心を伝えた学生が、「科学技術分野での科研費の資金配分についての意見を問われる」などです。
所管する分野が広い文科省だからこそ、1つの分野に固執せず広く興味関心を持つことが重要です。
また、文科省では原課訪問の各回の最初に、前回の原課訪問の感想を聞かれます。 次の原課訪問までに、自分がなにを学んだのかを考え、まとめておくと良いでしょう。
なお、面接官となる職員の方の名前と役職は、役職が高い職員だけ、あらかじめ面接の前に教えてもらうことができます。
5.出口面接
メンターの方に官庁訪問1日を通しての評価コメントをいただきます。ここで次のタームに呼んでいただくことが、選考通過の条件となります。ちなみに、「極めて高く評価しています。」「面接はここで終わりです。(=次のタームはありません)」 などがあります。
文科省の出口訪問では、1日の感想を問われることもあります。ここでも、官庁訪問1日を通しての学びや発見をまとめて話せるようにしておきましょう。
6.成功談・失敗談
文科省の説明会には積極的に参加しましょう。
説明会に参加することは政策、業務の内容を理解するだけでなく、教育などに対する自分の考えを組み立てる上でも重要になります。
官庁訪問直前まで別の省庁を志望していたけれども、最終的に訪問先を変更するというケースは少なくありません。少しでも関心がある省庁があれば、積極的に説明会に参加したほうが良いでしょう。
また、官庁訪問では、第3クールの1日目に最終的な志望官庁を選択し、訪問します。この時、臆することなく本当に行きたい省庁に挑戦することをお勧めします。
他に、自分をより採用してくれそうな省庁があれば、そちらを選んでしまいたくなるかもしれません。ですが、強い想いがあって志望する省庁があるのならば、そこに正面から想いを伝える気持ちで望みましょう。
最後に
文科省は、4つの所管分野に対する幅広い関心と、特に教育に対する想いが重視されている省庁というところに特徴がありました。
文科省への官庁訪問の参考になりましたでしょうか?
今後の投稿も読んでいただければ省庁ごとの違いがより分かりやすくなりますので、お楽しみに。
次回は、交通から気象、観光まで所管する国土交通省をお届けします!
繰り返しになりますが、本稿はあくまでも内定者の体験談をまとめたものです。全て鵜呑みにせず、ご自身が必要だと感じた情報を参考にしていただければと思います。