【文系大学院生の公務員就活】院生の生活、知らないままスルーしてない? Vol.3 中川さん

kubo
大学院卒大学院

1.はじめに

国家総合職になるには院卒区分を受験するという選択肢があるのに、肝心な学部卒との違い院生としての就活のスケジュール感など、院卒者の公務員就活情報が少ない! と感じたことはありませんか?この記事では、院に進んで公務員就活をされた方々へのインタビューを通じて、院卒からの公務員就活のイメージをつかんで頂ければと思います!

*こちらの記事は、【文系大学院生の公務員就活!】のVol.3となっています。Vol.1とVol.2はこちらから
               ⭐Vol.1⭐

               ⭐Vol.2⭐

【目次】

1.はじめに
2.インタビューから院卒の公務員就活を知ろう!
2-1.経歴について
2-2.国家公務員を目指した理由について
2-3.院への進学について
2-4.院での就活について
2-5.院でのキャンパスライフについて
2-6.中川さんからのメッセージ
3.最後に

2.インタビューから院卒の公務員就活を知ろう!

【中川さん(仮名)】
今回は国立の公共政策大学院から総務省(自治分野)に内定した中川さん(仮名)にインタビューしました!
*以下の内容は中川さん個人の見解であり、所属する組織としての見解ではありません。

2-1.経歴について

都内国立大学院(公共政策)→総務省/自治(2021年度)
(大学4年生時に法律区分を受験し合格、大学院2年生時に官庁訪問)

2-2.国家公務員を目指した理由について

ーー本日はよろしくお願い致します。
早速ですが、中川さんはなぜ国家公務員を目指したのでしょうか?

A.私は、東北出身で、東日本大震災が公務員を目指す理由になりました。私が中学生の頃に東日本大震災が起こり、公務員であった両親の働いていたところを見て、このような有事の際に公務員の役割は大きいと感じました。そして、震災を契機として顕在化した地方が抱える根本的な問題である人口減少などの問題と寄り添っていける仕事である国家公務員をそれを機に目指すようになりました。

2-3.院への進学について

ーーなるほど、ありがとうございます。
なぜ学部卒で就職するのではなく大学院へ進学しましたか?

A.それには大きく二つの理由があります。一つは、学部時代に地方創生や地域政策に興味を持ち、それらをもっと学んでみたいと思ったからです。もう一つは、私はもともと学部時代に国家公務員を志望していたので、進みたい方向性を考えると大学院に進むのも専門性を磨き、知的好奇心の幅を広げる面からも良いと考えたからです。

ーーそうなんですね。院卒区分の試験と官庁訪問についてお話をお聞きしたいです。

A.学部時代に法律区分で合格しましたが、官庁訪問では内定に至りませんでした。その後、大学院時代に再び官庁訪問をし、総務省に内定を得ることができました。

ーー志望理由は先ほど伺いましたが、他にも災害に関わる省があるなかで、総務省を選んだ理由はなんですか?

A.私は、災害を契機として被災地で人口減少や人口流失、少子高齢化といった課題が顕在化していく中で、地方の将来が持続可能なのかと感じました。災害や地域に関わる省は多くありますが、その中でも日々そうした課題と向き合われている自治体の方々と共に住民の目線に立って地域の困りごとを浮き彫りにし、解決していくことが日本全体の持続性に資するのではないかと考え総務省を志望しました。 また、説明会等の就職活動を通じて、総務省は多様な地域及び施策実行の最前線に職員として赴任できることを知りました。そこで得られる様々な経験を成長に結びつけられるのではと感じると共にそうした職員に何人も会い魅力を感じたのも大きかったと思います。

2-4.院での就活について

ーー中川さんは民間就活もなさっていたとのことですが、民間企業はどのようなところを見ていますか?

A.私は民間就活にも力を入れており、シンクタンク業界などを中心に受けて内々定をいただいたところもありました。他にも金融業界やディベロッパー業界なども見ていましたが、最後の方は公共性を軸に、シンクタンクや政府系金融機関に絞って就職活動を行っていました。民間企業の選考では、学部時代に国家総合職の試験に合格していたことや興味のある業界の採用イベントには早めに参加していたこともあり、上手く時間を割き両立することができたと感じています。院生ということもあり専門性について就職活動で聞かれることは多くありました。大学院に進み専門性を高められたことが就職活動においても結果的に役立ったと感じています。

2-5.院でのキャンパスライフについて

ーーなるほど。では大学院での生活と研究についてお聞きしたいです。

A.学生数も少数であることから、教授の方々との距離感も近く、双方向のやりとりが可能でより深い学びができたように感じます。また、実務家教授の方も多く在籍されており、専門性が深められると共に実務家の方が重視する視点を学べたことも、進路選択の上で大きかったと思います。さらに、学部時代にはなかなか経験できなかったヒアリングやフィールドワークの機会をいただくこともあり、こうした一線で活躍されている方の話を伺うことで政策や制度の実態の一部を感じることができる共にこうした経験が研究のモチベーションに繋がっていたように思います。周りの環境の面としては、学び直しの社会人の方や留学生の方も多く在籍していたので、異なるバックグラウンドの学生と議論することで刺激を大いに受けました。こうした大学院の経験を通じて、専門性を追求するためのアプローチと幅広い領域に関心を持つ好奇心が磨かれたと思います。大学院は民間就活や公務員試験に対しても理解があり、時間の面などで柔軟に対応してもらい大変助かりました。

2-6.中川さんからのメッセージ

--最後に、この記事を読んでいる公務員就活生に対してメッセージをいただきたいです。

A.公務員試験対策は、日頃から少しずつコツコツ準備していれば、必ず報われるものだと思います。その上で様々な省庁の方の話を聞いて、自分にあった職場を見つけていただければと思っています。一人でも多くの就活生の方が国家公務員の仕事に魅力を感じ、志望してくださることを切に願っております。

--お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

3.最後に

学部時代に国家公務員試験に合格しているのにも関わらず、自身の勉強を深めるために大学院で学んでから国家公務員として働くことを決めた中川さん。国家公務員への道は一つではなく、色々なルートからいけるということを学びました。研究や就活などのお話も含めて、この記事が皆様のご参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

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kubo
関西在住大学4年生。「急がずに、だが休まずに」をモットーに、今日も心の赴くままに行動している。

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