【経済産業省】内定への道

はじめに

今回、経済産業省内定者Sさんの公務員就活についてインタビューしてきました。
私たちは、「内定者が国家公務員を目指し始めたきっかけから内定までの道のり」を明らかにすることで、皆さんが公務員就活をする上で抱いている疑問や不安を少しでも解消したいと思います。

※2021年度の官庁訪問の内容を基に執筆しております。
※年度によって、選考方法は異なる場合があります。
※あくまでも個人の体験記であり、全ての方の官庁訪問が同じように進むわけではありません。

目次

1.内定者の基本情報
2.国家公務員を目指し始めたきっかけ
3.民間就活や他の進路との両立
4.官庁訪問までの対策
5.官庁訪問
最後に

1.内定者の基本情報

ライター:本日は宜しくお願いします!まずは簡単に自己紹介をお願いします。

Sさん(内定者):はい、経産省内定者のSです。都内の国公立大学に通っています。試験区分は経済区分で、予備校には通っていませんでした。官庁訪問は、一日目に経済産業省を回り、内定をいただきました。本日はどうぞよろしくお願いします。

2.国家公務員を目指し始めたきっかけ

ライター:Sさんが国家公務員を目指し始めたきっかけを教えてください

Sさん:大学二年生の頃に学内で開催されていた国家公務員の説明会に参加したことがきっかけです。説明会に来られていた職員さんの熱意や使命感に惹かれました。一つの組織の短期的な利益ではなく、日本全体の長期的な公益のために働くということに強く魅力を感じました。

ライター:Sさんは、数ある省庁の中でなぜ経産省を第一志望にしていたのですか。

Sさん:大学三年生の時に参加した経産省のサマーインターンがきっかけです。経産省のサマーインターンでは、グループワークで政策立案を実際に体験したり、職員の方の講演会を聴講しました。その中で、経産省の仕事に魅力を感じたのと同時に、職員の方と接する中で志望度が高くなりました。

ライター:経産省のサマーインターンは、一週間程度と比較的長いため業務内容だけではなく人柄や組織の雰囲気を知ることができますよね。

3.民間就活や他の進路との両立

ライター:Sさんは、民間就活や他の進路は検討してましたか。

Sさん:はい、民間就活には力を入れてました。三年生の秋頃までは外資を中心に受けていました。三月以降の本選考も金融、外資、テレビ局など十五社程度受けていたと思います。

ライター:公務員就活との両立は大変でしたか。

Sさん:大変でしたね。民間就活をするデメリットとしては、公務員就活と民間就活のどちらも中途半端になってしまうかもしれないことや公務員試験の勉強が進んでいない場合、三月ごろからメンタルがやられてしまう点ですかね。

ライター:逆に民間就活をするメリットはありますか。

Sさん:もちろんあります。官庁訪問前に内定を持っておくと精神的な安定にもなりますし、民間と比較した上での説得力を持った志望動機を面接で伝えることができます。また、最終的にどこに就職するかの判断の際に選択肢がたくさんある方が自身にとって納得のいく就活をすることができると思います。

Sさん:加えて言うと、民間就活をする際には目的意識を持つことが重要だと思っています。私の例で言うと、「内定を取ること」と「見識を深めること」です。前者はすでに述べた通り安心感を得たり、選択肢を持つためです。後者は、経産省は民間との関わり合いが深いので、民間企業がどういった考えや事業を行なっているのかについて知ることは行政官として重要だと思ったからです。社会勉強のつもりで民間就活を行なっていました。

4.官庁訪問までの対策

ライター:官庁訪問前には、説明会やワークショップには積極的に参加していましたか。
Sさん:秋くらいまでは積極的に説明会やワークショップに参加していました。二月以降は、民間就活が本格化したこと、試験勉強の進捗が悪かったことが理由でほとんど参加できませんでした。

ライター:説明会やワークショップの参加以外で、官庁訪問のために何か対策されていたことはありますか。

Sさん:定期的に勉強会を開催していました。5人ぐらいのグループで、各々が経産省に関係する政策について調べてきて発表し、そのテーマについてディスカッションをしていました。また、説明会やワークショップで頂いた資料を読み込んでいたことが官庁訪問で活きたと思っています。資料は、現在の経産省の政策や方向性について理解できるので官庁訪問対策として最も優れていると思います。

ライター:内定者の方にお話を聞くと、よく新聞を読まれる方が多いイメージですが、新聞は読まれていましたか。

Sさん:はい、読んでいました。日経新聞は、全部の面に目を通して、経産省に関係しそうなところを重点的に読んでいました。官庁訪問の際には、直接的に役に立ったかはわかりませんが、世の中の流れをつかんでいるという安心感はありました。

5.官庁訪問

ライター:経産省の官庁訪問の形式について教えてください。

Sさん:経産省は第一タームはオンラインで、第二ターム以降は対面でした。経産省の官庁訪問は、面接、メンター面談、職場訪問を繰り返すような形になります。第三タームだけは約二時間のグループディスカッションがありました。内容は、経産省のワークショップみたいな感じですね。

ライター:官庁訪問中の面接で印象に残っているような質問はありますか

Sさん:第一タームで聞かれた「民間や誰もがやりたがらない仕事もやる覚悟はあるか」という質問ですね。今まで考えたことがなかったので、うまく答えられなかったです。

ライター:覚悟についての質問は確かに答えづらいですね。経産省は、採用において官庁訪問での成長を見ていると聞いたことがありますが、その点はどうでしょうか。

Sさん:その点で言うと事実は分かりませんが、覚悟についての質問は第三タームでも改めて質問されました。官庁訪問を通して「経産省で働く覚悟」について本気で考えて、それをしっかり伝えられたのはよかったのかなと思います。

ライター:本日は貴重なお話ありがとうございました。コロナ禍と言うこともあり、なかなか公務員就活の実態について把握できていない学生も多いと思うので、今回のお話は国家公務員総合職を目指す学生に向けてメッセージをお願いします。

Sさん:国家公務員として働くとはどういうことか、国家公務員として働く覚悟は持てるか考えておくと良いと思います。
私は恥ずかしながら官庁訪問中に指摘されてから初めてちゃんと考えました(笑)
そのためには官僚のキラキラした面だけでなく、地味だけど大切な仕事についてもよく知ってみることが必要なので、たくさん説明会や職員訪問に参加してみると良いと思います。
ただ、それでも覚悟が完全にできる人は少ないと思うので、最後は勢いも大事にしてください。応援しています。

最後に

都内国立大学に通うSさんは、勉強会などの機会を生かしながら、民間との比較を通じて国家公務員という選択を選びました。学生による勉強会は、オンラインで開催されていたりするので、地方の学生も勇気を出して説明会等で仲良くなった学生に聞いてみると良いかもしれませんね。
経産省に興味のある方の参考になりましたでしょうか。

今後も各省庁についての記事を投稿する予定なので、楽しみにしていてください。

繰り返しになりますが、あくまでも体験談ですので、鵜呑みにせず、ご自身が必要だと感じた情報を参考にしていただければと思います。

次回は、文部科学省についてお届けします!

この記事を書いた人

ドンチッチ
ドンチッチ
三度の飯よりバスケが好きな都内大学生。
最近は、週3でサウナに行き、身体を整えている。

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