【教養2次】企画提案で満点をとるためには【答案再現付き】

ぐしふぁ
試験対策教養区分企画提案

1.はじめに
2.筆者の自己紹介
3.実際に書いた小論文
4.試験官からの質問
5.最後に

1.はじめに

本記事では、筆者の企画提案試験の再現答案と実際に試験にて聞かれた質問を書き起こすとともに、満点を獲得するコツについて解説していきます!

💡企画提案試験における政策立案のコツは何?という方はこちらの記事へ

2.筆者の自己紹介

こんにちは!ぐしふぁです。
私は2019年度の教養区分を受験し、企画提案試験において12/12を獲得しました。
今年度の2次試験まであと約1週間となりますが、参考までに私の体験談をお話しようと思っています。
※ここから先は個人の経験に基づくため、これから受験される皆さん全員に共通するわけではないことをご承知ください。

3.実際に書いた小論文

まずはじめに、筆者が本番で実際に書いた小論文の再現答案をご紹介します。

2019年度のテーマ:日本文化の対外発信

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 本施策は、伝統工芸品産業の対外発信力の強化を目的とし、A中小企業の合併、B伝統工芸の産業観光化、C若手職人の海外派遣事業を行う。

●課題・原因分析
 経産省によると、日本の伝統文化はポップカルチャーに比べ衰退している。そこには需要減→生産数減→収入減→従事者減→生産数減…のスパイラルがあり、その原因は以下と考えた。

①市場転換への体力不足:多くの企業は資金・後継者不足に悩まされており、海外市場に目を向ける余裕がない。

②インバウンド獲得の難しさ:生活スタイルの変化により、伝統工芸品は日常生活で使われておらぜ、産地も観光地化されていない。ゆえに訪日外国人の目に触れる機会が少ない。

③アウトバンドの難しさ:従事者の多くは販売ノウハウを持っておらず、海外市場のニーズを察知することができない。

●施策 ()内は対応する課題
A中小企業の合併(①):中小企業に対し国が税制優遇を行って、合併を促進する。これにより資金不足・後継者不足を緩和することができ、海外市場に目を向ける余裕を生み出すことができる。

B産業観光への転換(②):モノを売るのではなく、モノづくりの見学・体験を観光客に提供する産業観光用に転換する。しかし事業所単体で求心力のあるコンテンツを作成することは難しいため、その他の観光資源と抱き合わせて地域として売り出すことが必要。そこで国は官民自治体合同の伝統工芸振興機構の設立を地域ごとに公募し、設立に際して補助金を交付する。機構は旅行会社や自治体を中心として、伝統工芸産業やその他観光地を抱き合わせたモデルコースを設置し、外国人観光客の誘致を行う。これにより【資料4】で示されるDMOを中心とした地域観光づくりができると考える。

C若手職人の海外派遣制度(③):海外市場のニーズを把握し、それを作品作りに反映できる人材の育成が必要となる。そこで、政府主体で海外派遣制度を設置し、2‐40代の優秀な若手職人を各工房・専門学校・企業から推薦してもらう。職人の人数に応じて地方ごとに枠を設け、経産省と伝統工芸士が選考を行う。対象者は【別紙】にある日本が参加する海外見本市への出展が可能になり、【資料2】にある既存の派遣者のコミュニティの構築のサポートを受けられる。これにより、対外・対内的な販売機会の増加とノウハウを持つ人材の育成を行うことができる。

●懸念点と解消策
A合併ノウハウの不足:合併についての相談が可能な窓口(地銀など)の広報・周知。
B外国語対応:成功事例の収集。例えば、留学生の活用や自動翻訳機、簡易マニュアルの設置など。
C財源:既存の文化関係予算の見直し。現在国が派遣する文化アドバイザーに対し、利用していないとの回答が9割。見直しを検討。

paper

4.試験官からの質問

ここからは、試験官から実際に聞かれた質問および筆者の応答について書いていきたいと思います。

【課題・原因分析について】

  • 対象が伝統工芸産業とあるが、なぜここに絞ったのか
    →伝統工芸産業は保護・発信の喫緊性が高いと思うと回答。

  • なぜ伝統工芸産業は保護・発信の喫緊性が高いと考えるか。

【施策について】

A中小企業の合併について

  • 中小企業の合併によって本当に余裕が生まれるのか?なぜこの施策が有効だと思うのか?

  • 税制優遇とあるが、既存の制度で行われているのか?また、なぜ今はできていないと思う?

B産業観光への転換について

  • 外国人向けの体制をあまり整えられていない現状と、外国人誘致という理想には大きな乖離があるように感じるが、これを埋めるために段階的に何か施策を打つことを考えているか?

  • 官民自治体合同の伝統工芸振興機構の設立とあるが、なぜ官(国)が入る必要があるのか?

  • 官民自治体合同の伝統工芸振興機構の設立を地域ごとに公募するとあるが、地域とはどのくらいの単位のものを想定しているのか?

  • 設立に際して補助金を交付とあるが、ばらまきにならないためにはどうすればいいと思うか?

C若手職人の海外派遣制度について

  • 師匠の元を離れてしまうと、その分技術力が落ちてしまうと思うが、どうするのか?

その他

  • これらの施策に持続性を持たせるためにはどうすればいいと思うか?

5.最後に

続いての記事では、筆者が企画提案と質疑応答を行う上で何に気をつけたかについて書いていきたいと思います!!

この記事を書いた人

ぐしふぁ
ぐしふぁ
都内大学文系4年生。座右の銘は「鉄は熱いうちに打て」、目標は「有言実行」。初稿から締め切りを全く守れていない。

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